信頼性データの特性を見るために,機器の使用開始時刻,故障時刻毎の故障線図を描きます.
機種別または故障モード毎に比較を行います.開始時刻を揃えた故障時間の解析線図に切り換えて見ることもできます.さらにアベイラビリティを計算し表示します.
アベイラビリティとはシステムの壊れにくさのことで,平均故障間動作時間MTBFと故障までの平均時間MTTFを使って,アベイラビリティ=MTBF/(MTBF+MTTF)と計算されます.
図1.故障データ
10個の故障データがあります.1列目はサンプル名(サンプル名),2列目はシステム稼動の開始時刻(量的変数),3列目はシステム稼動の終了時刻(量的変数),4列目は装置の種類(質的変数)です.
ここでは装置の種類で層別しますが,故障モードを指定する場合のデータの入力方法については解析線図の説明を参考にしてください.
メニューバーから[手法] - [信頼性解析] - [グラフによる観察] - [状態線図]を起動します.
変数の指定画面でサンプル名の「サンプル名」,量的変数の「開始時刻」,「終了時刻」,質的変数の「装置」を指定します.
図2.変数の指定
「属性の指定」ダイアログが表示されますので,状態線図に表示させる内容の確認をおこないます.
ダイアログの左下で「故障モード型」にするか「層別型」にするかを選択します.今回は装置の種類で層別するので「層別型」を選択し,「次へ」ボタンを押します.
装置の種類で層別した状態線図が表示されます.
開始時刻または終了時刻が小さい順にソートしたい場合はツールボタン「昇順ソート」 を押し,開始点からのソートにするか終了点からのソートにするかを選択します.逆に,もとの番号順にソートしたい場合はツールボタン「番号順ソート」
を押します.
グラフを拡大表示させます.グラフを1つ選んでクリックし反転させた状態で,メニューボタン「拡大」を押します.ここでは全体図のグラフを拡大します.
機器Aの状態線図が青線で,機器Bの状態線図が赤線で描かれています.
例えば,機器Aの状態線図であれば,(開始時刻,終了時刻)=(3,5),(8,9),(12,20),…を線で示しています.さらにアベイラビリティを確認したい場合は,メニューボタン「アベイラビリティ」を押します.
「終了時刻」ダイアログが表示されますので,装置Aと装置Bそれぞれの最大終了時間と,全体のシステムの終了時刻を確認します.
問題がなければ「OK」ボタンを押します.
装置Aと装置Bそれぞれの平均故障間動作時間MTBFと故障までの平均時間MTTF,アベイラビリティが表示されました.装置Aより装置Bの方が,アベイラビリティが高く,システムがよく稼動しているようです .
図9.アベイラビリティ
※ 「画面はJUSE-StatWorks/V4.0のものです」
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