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MT法とは(MTシステム)

MT法は,マハラノビスの距離に基づいて,正常/異常の判定を行うことが主要な分析の目的です.

正常な集団のことを「単位空間」と呼び,判断基準として利用します.そして判断対象サンプルを単位空間からの離れ具合によって定量的に判断します.

MT法のメリットとして以下のようなものがあります.

  1. 正常/異常の判定ができる 変数間の相関関係を考慮したマハラノビスの距離を用いるため,単位空間からの逸脱を敏感に捉えることができます.
  2. 原因分析に使える 2水準系の直交表を利用して,各変数を使用した場合と使用しない場合とのマハラノビスの距離の違いを推定し,逸脱,すなわち異常の主原因を特定できます.
  3. 数値化しにくいものに対する尺度を構成できる MT法で使うマハラノビスの距離は,見た目の違いや波形の違いなどの,1つの数値では表しにくいものに対する尺度として使えます.
活用場面
外観不良の判定
文字や画像技術の研究
企業の経営状態の把握
音声波形データを使った判定
臨床検査値を使った病気の発症予測 等

MT法の使用方法

手順1

パターンを表現する項目(変数)と,分析の目的によって単位空間を決定し,データを収集します.

分析の目的「プリンター用紙の特性と用紙走行トラブルの関係を明らかにする」
項目(変数)用紙厚さ,用紙密度,…
単位空間データ不具合が生じない用紙のデータ

手順2

単位空間データのマハラノビスの距離を計算する.

手順3

(単位空間に属さない)評価データのマハラノビスの距離を計算し,正しく単位空間と識別できているかを確認する.

手順4

直交表を用いて,判定に用いる項目(変数)を選択する.

手順5

正常/異常が未知のデータのマハラノビスの距離を計算し,正常/異常を判定する.

手順6

さらに必要であれば,異常と判定されたデータに対して,異常の原因となった項目を分析する.

関連資料

StatWorks/V5によるMT法
StatWorks/V5品質工学マニュアルより一部を抜粋・加工したMT法の解析事例です.

本システムの機能・特徴

MT法の解析手順に沿って,以下のグループやタブが出力されます.各グループはモニタリング,マハラノビスの距離,判別表などのタブに分かれ,使いやすくなっています.

パラメータ設計の主な機能
グループ 内容 出力タブ
単位空間 単位空間を構成するデータを入力し,マハラノビスの距離の確認などを行う. 単位データ,変数情報,モニタリング,相関係数行列,マハラノビス距離,グラフ,度数分布表
評価 定義した単位空間が,単位空間データと単位空間に属さない評価データを正しく識別できているどうかかを確認・検証する. 信号データ,正常データ,基本統計量,モニタリング,マハラノビス距離,グラフ,度数分布表,判別表
項目選択 正常/異常の判定能力の向上や使用変数の数の削減を目的とした項目選択(変数の選択)を行う. 直交表,要因効果図,項目選択
判定 判定基準値に基づき,正常/異常が未知のデータの判定を行う. 判定データ,判定結果,グラフ,度数分布表
原因分析 異常と判定されたデータやマハラノビスの距離が大きくなるデータに対して,その原因を分析する. 分析データ,マハラノビス距離,直交表,要因効果図,効果一覧

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