FMEA(潜在的故障モード影響解析:Failure Mode and Effects Analysis)は,製品設計,工程設計に関する問題を故障モードに基づいて摘出し,設計段階で使用時に発生する問題を明らかにすることを目的とした手法です.製品設計を対象に実施するFMEAを設計のFMEA,工程設計を対象に実施する方法を工程のFMEAと呼ばれています.
設計FMEA(設計故障モード影響解析:Design FMEA)は製品設計時点での潜在的な故障を予測・摘出し,発生する確率,発生した場合の大きさを評価・採点し,予防処置をするために作成され,工程FMEA(工程故障モード影響解析:Process FMEA)は工程管理部門が製造工程における故障発生の原因,メカニズムを追求し工程の改善を行うために使われています.特にIATF16949:2016では設計技術者に必要な技能として要求されています.
一般的なFMEAの作成手順は下記のようになります.
コード | 年 月 日 | 解析者名 | 設計者名 | ||||||||
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装 置 名 |
機 能 |
区 分 |
故 障 モ | ド |
故 障 原 因 |
故障の影響 | 故 障 検 出 方 法 |
故 障 の 重 要 性 と 対 策 案 |
故 障 発 生 頻 度 |
緊 急 度 |
致 命 度 ラ ン ク |
|
部 分 的 影 響 |
最 終 シ ス テ ム へ の 影 響 |
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ワークシート上の「故障発生頻度」,「最終システムへの影響」,「緊急度」などについて対策の可能性,容易性を考慮し,ランク付けを行います.さらにそれらを総合して「致命度」のランク付けを行い,対策を行います.
FMEAを用いた事例をご覧いただけます.
TDKとしてのQS-9000への取り組み
本システムではExcelのテンプレートファイルとして提供され,設計用FMEA,工程用FMEAが2種類(日本語表記,英語表記)用意されています.
作成した種類のFMEAを指定し,必要事項を記入します.実際にご利用される実情に合わせて用語等の修正をすることもできます.また,「きびしさ」,「発生頻度」,「検出難易度」についてメモメッセージが用意されていますので,参照しながら1~10の数字を入力することができます.
なお,「危険優先度」は「きびしさ」「発生頻度」「検出難易度」によって自動的に求められます.
※ 本システムは,Microsoft Office Excel 97以降に対応しています.
※ 「画面はJUSE-StatWorks/V4.0のものです」
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