まず,「統計的推測には母数に関する推測」と「標本に関する推測」について説明します. 例えば,成人男性の身長について全国成人男性の平均身長(母平均)の推測したい場合と,ある駅の階段を次に駆け上がってくる人の身長(次の標本)を推測したい場合があります.
さて,あなたは10人分の成人男子の身長データを持っているとしましょう.
これらのデータから以下を区間推定する場合を考えます.
(i)母平均
(ii)次の標本
母平均(i)母平均の区間推定については,母標準偏差σが既知だとすれば,(i)母平均の推定値x-barを中心に幅を設け、式(1)で区間推定を行います.
…(1)ここで,n=10であり,また,標準偏差にかかる係数kは正規分布表から求めるものです.この式の意味は,点推定値x-barを中心にその点推定値の推定誤差を元に幅を設けて区間推定するものです.
次の標本
さて,(ii)次の標本の区間推定の場合にも,次の標本の点推定値x-barの推定誤差を元に幅を設ける必要があります.この場合には,個々の標本が対象になるわけですから,母平均の推定値に加えて標本のばらつきσ2も加味し,より広い幅を用いる必要があります.したがって,式(2)を用いて幅を決め,式(3)を用いる必要があります.
…(2) …(3)式(1)は母平均の信頼区間,そして式(3)は次の標本に関する予測区間と呼ばれるものです.また,予測区間のほうが幅が広くなります.
上記より,回帰分析結果で出現する信頼区間とは式(1)に対応するものであり,予測区間とは式(3)に対応するものとなります.
更新日 | 2011年11月15日 |
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FAQ番号 | 80025 |
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