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回帰による要因分解とは(時系列解析)

回帰による要因分解では,寄与度・寄与率を表示し,結果系列の時系列的な変動に対して,他の要因変数がどのような影響を与えているかを分析します.

寄与度・寄与率は,全体の時系列を構成する部分系列のデータが与えられている場合に,全体系列の伸び率に対して,各部分系列の変化がどのように寄与しているのかを示す指標です.

使用例

1.データの用意

2000年Ⅰ期から2001年Ⅰ期までの国内総支出のデータがあります.1列目は年/四半期,2列目は民間需要,3列目は公的需要,4列目は海外需要,5列目は国内総支出です.

ここで民間需要と公的需要,海外需要は部分系列(要因系列),国内総支出は全体系列(結果系列)と見なせます.

図1
図1.国内総支出のデータ

2.変数の指定

メニューバーから[手法]-[時系列解析]-[回帰による要因分解]を起動します.変数の指定画面で「サンプル名」と要因系列である「民間需要」,「公的需要」,「海外需要」を指定し,最後に結果系列である「国内総支出」を指定します.

図2
図2.変数の指定

3.データタイプの指定

データ表が生のデータなので,データタイプは「データ表が原データ」を指定します.

図3
図3.データタイプの指定

4.変数選択

変数選択画面で,回帰式に取り入れる説明変数を選択します.

国内総支出は民間需要と公的需要,海外需要の各需要が組み合わさった全体系列だと考えられるので,全変数を選択します.選択するには,その変数の行をクリックします.(選択された行は水色に着色されます)

図4
図4.変数選択

5.寄与度の確認

「寄与度・寄与率」タブをクリックすると,四半期ごとの各需要の寄与度のグラフが表示されます.値を確認するには,メニューボタン「計算表」を押します.

図5
図5.寄与度のグラフ

図6
図6.寄与度の値

6.寄与度の計算式

寄与度は以下のように計算されています.

項目Aの寄与度(t年)
=(項目Aの需要(t年)-項目Aの需要(t-1年))/全体系列(t-1年)

全体系列の伸び率 (t年)
=(全体系列(t年)-全体系列(t-1年))/全体系列(t-1年)

※ 「項目A」とは各項目のことです.例えば「民間需要」の寄与度であれば「項目A」を「民間需要」に読み替えてください.

図7
図7.寄与度の計算式

7.寄与度の解釈

寄与度から,2001年Ⅰ期の0.202%のマイナス成長の要因として,公的需要の伸びが0.360%ポイントプラス方向への伸びに寄与したのにもかかわらず,民間需要および海外需要の落ち込みがそれぞれ0.355%,0.206%ポイントマイナス方向に寄与したため,結果的に全体の成長は-0.202%になったと解釈できます.

図8
図8.寄与度の解釈

本システムの機能・特徴

寄与率
「寄与率・寄与度」タブで項目を切り替えると,寄与率(全体系列の伸び率に対する各項目の寄与度の比率)を見ることができます.寄与率は項目Aの寄与率(t年)= (項目Aの寄与度(t年) /全体系列の伸び率と計算されます.
弾力性
メニューボタン「計算表」を押すと,「弾力性」のタブで弾力性を表示します.弾力性は説明変数が1%増加する時の,目的変数の増加率を示します.ここでは偏回帰係数を用いて,サンプルごとに計算しています.
弾力性
=(1×項目Aの需要(t年)×0.01)/全体系列(t年)×100
弾力性(データから直接計算)
メニューボタン「計算表」を押すと,「弾力性(データから直接計算)」のタブで,偏回帰係数を用いずにデータから直接,弾力性を求めて表示します.
弾力性 = ( ( y[i] - y[i-1] ) / y[i-1] ) / ( ( x[i] - x[i-1] ) / x[-1i] )

※ 「画面はJUSE-StatWorks/V4.0のものです」

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