CAID(多肢層別分析)は目的変数と説明変数が共にカテゴリカルデータの場合に,結果の差が最も大きく表れるように層別(分割)を繰り返し行う方法です. その結果をツリー図で可視化することによって,カテゴリカルデータの組み合わせによる目的変数への影響を探ることができます.
分割は2段階で行います.第1段階ではカイ二乗検定で有意となる説明変数が存在すれば分割を行うと判定し,第2段階では,基準変数のカテゴリ内の比率の差の度合いを表すチュプロウの連関係数Tが最大となる説明変数を分割変数として採用します.
このような分割を,有意な説明変数がなくなるまで繰り返して,最大10ステップまで進みます.
CAIDには,
などのメリットがあります.
さらに,CAID(多肢層別分析)を,量的変数を目的変数とし順次2分割を行うAID(多段層別分析)と組み合わせることで,より柔軟な解析が可能です.
StatWorks/V5マニュアルより一部を抜粋・加工したCAIDの解析事例です.
CAID(多肢層別分析)で分析可能なデータは下表の通りとなります.
No | 設定項目 | 仕様 |
---|---|---|
1 | 変数指定 |
|
2 | カテゴリ数 |
|
3 | カテゴリ統合 |
|
また,CAID(多肢層別分析)の解析結果画面のタブ構成と各タブの主な出力項目,統計量は下表のようになります.
No | タブ | 主な出力項目・統計量 |
---|---|---|
1 | カテゴリ設定 | 変数名,カテゴリ名,度数,カテゴリ統合設定 |
2 | カテゴリ集計 | 基準変数・説明変数に対する円グラフ |
3 | 解析結果・グラフ | 分割結果のツリー(円グラフ,度数,比率),分割の有意判定基準値設定 |
各ノードの分割実施有無の判定,分割使用変数の特定は,下記のように行っています.
No | 処理項目 | 仕様 |
---|---|---|
1 | 各ノードの分割実施有無の判定 |
|
2 | 分割使用変数の特定 |
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※直積法,累積法,CAID(多肢層別分析)については,有償サポートサービス契約者向け,アップデート版向けの機能となりますので,体験版ではご利用いただけません.
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